令和6年度

④ 令和6年度決算第二特別委員会【三溪園の活用と今後の展開】答弁

会議日:令和6年10月8日
( 決算第二特別委員会( にぎわいスポーツ文化局 ) )

 三溪園の活用と今後の展開【観光振興・DMO地域連携課】

しらい 亮次

次に、三溪園の活用と今後の展開について伺います。

三溪園は、園内にある17棟の古建築(こけんちく)のうち、10棟が重要文化財、3棟が横浜市指定有形文化財に指定され、また、古建築と周囲の自然環境が一体となった庭園の空間全域が文化財として国の名勝に指定されています。三溪園の特筆すべき点は、これら文化財を利用できるところにあると私は考えています。園内の茶室を使ったお茶会や、重厚なつくりの旧燈(きゅうとう)明寺(みょうじ)本堂(ほんどう)では音楽イベント、旧原家(きゅうはらけ)住宅の鶴翔閣(かくしょうかく)では結婚式など、様々に活用されています。

我が党の磯部議員も、令和5年第3回定例会における一般質問で三溪園の魅力開発について触れ、私もその後の局別審査において、体験コンテンツの造成等について質問させていただきました。お茶会や宿泊など、本物の文化財での体験により、文化財への理解が深まり、ファンが増え、将来にわたり継承していくことにつながると考えています。

しらい 亮次

そこで、まず、三溪園の活用の状況について、《観光MICE振興部長》に伺います。

観光MICE振興部長

令和5年度における、鶴翔閣をはじめとした古建築の貸館の利用件数は206件で、そのうち、結婚式披露宴による利用は29件でした。前撮り等の庭園利用は2,176件でした。

また、桜や蓮、紅葉等の季節に応じた催事を実施するとともに、大茶会、臨春閣の内覧会、修理工事の現場見学会等も実施しました。

これら年間を通じて様々な活用に取り組んだ結果、令和5年度の来園者数は30万人を超えました。

しらい 亮次

また、昨年の局別審査における三溪園の質問で、三溪園の体験コンテンツの造成を期待して、ふるさと納税の展開について伺いました。

しらい 亮次

先週の10月1日から、三溪園を次世代に継承していくための取組として、クラウドファンディング型のふるさと納税を実施することが、にぎわいスポーツ文化局より発表されました。ふるさと納税の仕組みを活用しているので、市外にお住まいの方は返礼品を受け取ることができます。三溪園に関する返礼品として、鶴翔閣(かくしょうかく)の貸切プランや坐禅体験、和装着付けと写真撮影のプランなど、様々な体験コンテンツが造成されています。集まった寄附は、園内の環境整備に活用するとされています。

しらい 亮次

そこで、クラウドファンディング型ふるさと納税実施の狙いについて、《局長》に伺います。

局長

三溪園の認知率を調べると、市民では約84%あるものの、全国的には40%前後となっています。ふるさと納税の仕組みを活用したクラウドファンディングに取り組むことで、三溪園の価値や魅力を、全国の方に幅広く知っていただけるチャンスだと考えています。

また、三溪園の体験コンテンツや横浜市内ホテルへの宿泊等の返礼品、今先生にもコメントいただきましたが、そうしたものを選んでいただくことで、実際に三溪園にお越しいただきたいと思っています。

しらい 亮次

これまでの取組や、今回のクラウドファンディング型ふるさと納税などを通じて、三溪園の活用が進んでいると感じています。昨年度は、鶴翔閣(かくしょうかく)の宿泊体験の実証実験を実施するなど新たな活用にも取り組んでいたただきました。ただし、更なる活用の展開を考えたときには文化財ならでは課題もあるかと思います。

しらい 亮次

そこで、三溪園のさらなる活用に向けた課題認識と今後の展開について《局長》に伺います。

局長

文化財は、失われてしまうと価値を取り戻すことは非常に困難なため、活用に当たっては、事例を重ねながら、慎重に、そしてそれ以上に積極的に検討していく必要があります。

これまで造成した様々な体験コンテンツの実施結果や文化財の特性を踏まえ、新たな活用の企画、連携企業の開拓等に取り組むことで、新たな三溪園の価値・魅力を創出し、更なる活用に繋げていきます。

しらい 亮次

課題は様々あると思いますが、活用なくして、文化財の将来への継承はあり得ません。三溪園のより積極的な活用については、わが党も非常に高い関心をもって応援しています。今後の更なる活用を期待して、次の質問に移ります。

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