会議日:令和6年10月10日
( 決算第二特別委員会( 教育委員会 ) )
部活動のDX推進【小中学校企画課】

次に、部活動のDX推進について伺います。
現在、国は令和5年度から令和6年度までの3年間を改革推進期間とし、まず休日の部活動から地域移行を進めているところです。
本市でも部活動指導員の配置や休日の地域移行実証研究など取組を進めていると聞いています。
持続可能な部活動にしていくためには、様々な方法で検証する必要があると思います。しかし、それは枠組みの話でもあり、指導内容の充実もセットで考えていくべきだと考えます。本市では、部活動改革の取組の一つに「科学的な根拠に基づくトレーニングの実践」の専門知識を有する部活動コーディネーターを派遣しておりますが、まだ、あまり知られていないのではないかと思います。

そこで、部活動コーディネーターを配置したことによる効果について、学校教育企画部長に伺います。

企画部長
専門的な知識を有する部活動コーディネーターを派遣したことで、「生徒の実態や競技の特性に応じた適切な指導」ができるようになりました。また、顧問教員や部活動指導員に対しても、部活動ガイドラインを踏まえたパフォーマンスの向上や部活動計画の作成等に向けた指導・助言を行うなど、充実を図っています。派遣している学校の生徒たちの運動データをもとに、自分たちの体を知るとともにけがの予防にもつなげているところです。

科学的な根拠に基づくトレーニングの実践を取り入れ、生徒の実態や競技の特性に応じた適切な指導を行うことで、子どもたちのけが防止に取り組むことはとても素晴らしいことだと思います。ここで得た子どもたちの運動データは、積極的に活用していくべきだと思います。


例えばですが、こちらは野球部向けのツールです。
こうした形でデジタルツールを活用し、トレーニングの可視化やデータ分析をすることで、個別指導や戦略的トレーニングも可能となり、更に、トップダウンではなく、双方向で指導者と対話することで生徒たちの論理的思考の助長にもつながります。
また、本市には3,000を超える部活動があり、全ての部活動に部活動指導員を配置し、あるいは地域移行を進めていくことはきわめて困難だと感じます。
これもデジタルツールを活用することで、一人の指導者が一度に複数の学校を指導することも可能となります。ほかにもスケジュール管理や活動記録、オンラインミーティングなど様々な活用方法があります。

そこで、部活動をDX化することで、生徒のパフォーマンス向上、指導者の確保、専門的知識のない教職員の負担軽減、部活動の効率化など多くの利点をもたらすと考えますが、教育長の見解を伺います。

スポーツの分野の中でデジタル化は、これはかなり進んでいると思います。DX化については、競技の専門知識、競技経験のない教職員の負担の軽減、そして部活動運営の効率化、これは非常に効果的だと思います。一人一台端末、タブレットみたいなものも学校に入ってきていますので、客観的なデータに基づくトレーニングの可視化、パフォーマンスの向上、オンラインによって、第一線で活躍した選手の指導あるいはアドバイス、それを実現できるように検討してまいります。これまでの活動に客観性そして専門性が加わることで、指導や活動の幅をもたせることもできる、そこを期待しておりますし、積極的に活用してまいります。

部活動のDX化は、教職員の負担軽減や部活動全体の持続可能性を向上させることが期待でき、今後ますます重要視されると思います。
部活動のDX化は運動部だけではなく、文化部にも有用だと思います。
子どもたちが積極的に部活動に取り組める環境を作り、かつ、教職員の負担軽減にもつながるよう、今後の取組に期待して、次の質問に移ります。