令和7年度

⑪ 令和7年度決算第一特別委員会【再生リン入り肥料の活用と普及】答弁

会議日:令和7年10月16日
( 決算第一特別委員会( みどり環境局 ) )

 再生リン入り肥料の活用と普及【農業振興課】

しらい亮次

次に、再生リン入り肥料の活用と普及について伺います。

私は、環境資源の有効活用という観点から、再生リンの取組に大きな可能性を感じています。

一昨年、神戸市の再生リン製造施設を視察し、現地の担当者から直接お話を伺いました。

特に印象的だったのは、「下水由来の肥料を活用するには、農家側の理解が必要である」という点です。

本市では、再生リン入り肥料の農業利用に向けた試験栽培が始まっていると伺っています。

横浜の農家の皆様にとって、再生リン入り肥料が魅力的な選択肢となっていただきたいと考えています。

そこで、横浜の農家の受け止めについて、農政部長にお伺いします。

農政部長

再生リン回収施設を視察された農家の方々からは、「化学的にリンを抽出していると知り、安全性が高いと理解できた」など、前向きなご意見をいただいています。

また、実際に肥料を使って試験栽培を行った農家の方々からは、「これまで使ってきた肥料と同じように使える」、「地域資源を生かしている点に共感しているので、応援したい」、「価格が通常と変わらなければ積極的に使いたい」といった好意的な声が寄せられています。

しらい亮次

農家の皆様が、試験栽培で再生リン入り肥料の品質に理解いただき、製造現場を見学し、高い関心を示していることに安心しました。

現在は試験栽培で無償配布しているとのことですが、事業として継続していくためには、次の段階としては販売ということになると思います。

先日、秋祭りに行った際も、農協の野菜部の方々から、すごい良い取組だけど、後は正直価格だから白井ちゃん議会で伝えてくれと言われました。

そこで、再生リン入り肥料の販売時期と価格設定の考え方について、局長に伺います。

局長

販売については、令和8年の1月からJA横浜において、希望する組合員の皆様に向けて予約販売を始める予定です。

価格の設定については、「再生リンの肥料利用促進に関する連携協定」に基づいて、JA横浜が肥料の原材料費等を勘案して決定しますが、農家の皆様に選んでいただけるような肥料となるよう、今後の対応についても関係者で話し合っていきたいと思っています。

しらい亮次

今後、使い手側である農家の皆様に広く受け入れられること、そして農産物を購入する消費者の再生リンに対する理解を得ることも重要だと考えます。

そこで、再生リン入り肥料の普及に向けた考えを局長に伺います。

局長

 再生リン入り肥料の活用は、肥料の安定供給や食料安全保障の強化に資するとともに、環境に配慮したサーキュラーな社会の実現にもつながる重要な取組です。

より多くの農家の皆様に利用していただくとともに、消費者の皆様にも、この取組の社会的な意義をしっかりと伝えていくことが大切だと考えています。

今後、JA横浜やJA全農かながわなどの関係団体と連携し、再生リン入り肥料の普及に向けて積極的に取り組んでいきます。

しらい亮次

この取組は、国の経済安全保障の観点からも、サーキュラーエコノミーの視点からも重要な取組です。

下水道河川局をはじめとする庁内や国との連携を図りながら積極的に推進していただくことを要望して、次の質問に移ります。

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