会議日:令和7年10月14日
( 決算特別委員会( 都市整備局 ) )
歴史を生かしたまちづくり【都市デザイン室】

次に、歴史を生かしたまちづくりについて伺います。
横浜には、開港を象徴する近代建築・西洋館、江戸時代からの宿場・農村の風情を伝える古民家などがあり、歴史に紐づいた景観がまちの魅力となっています。

都筑区におきましても、国指定重要文化財の「関家住宅」や横浜市認定歴史的建造物の「中山恒三郎家店蔵及び書院」などが、地域のシンボルとして残っています。
このような歴史的建造物を長きにわたり、継承してきたことについて、所有者の皆様のご努力に敬意を表します。その反面、このような歴史的建造物の多くが特殊な工事が継続して必要であることなど維持管理の面で、所有者の負担が大きくなります。
横浜市では、歴史資産を再評価し、まちづくりの資源として位置付け、保全活用を積極的に図っていくため、昭和63年に「歴史を生かしたまちづくり要綱」を施行しました。その要綱を基に認定した歴史的建造物に対して、外観改修等の助成等の支援を行っており、負担の軽減に繋がっています。
そこで、まず昨年度の助成の実績と今年度の予定について企画部長に伺います。

昨年度については、山手の西洋館の外観保全や耐震改修など、2件の助成を行いま
した。今年度については、「横浜市歴史的 風致維持向上計画」による国費に加え、
「横浜市地震防災戦略」に基づく耐震助成の拡充等、新たな財源の導入をすることに
より、中区の横浜指路教会や港北区の池谷家住宅の耐震改修など、8件の助成を予定
しています。

このような歴史的建造物を末永く保全活用していくには、市民の皆様に広く知ってもらうことが必要不可欠です。

先日、横浜青年会議所が認定歴史的建造物である「旧根岸競馬場一等馬見所」の前の広場で、近隣の小学生を対象とした気球係留のイベントを実施しました。
また、港北区の「池谷家住宅」では、所有者が主体となり、近隣小学生向けに建築物の公開を行い、歴史文化に触れる機会を創出しています。
このような取組は、横浜の未来を担う子供たちに、地域の歴史や魅力を知ってもらう良い機会となっていると感じています。
そこで、若者世代が、横浜の歴史文化に触れる機会を作ることが重要と考えますが、都市整備局長の見解を伺います。

若い世代の方々に、歴史文化に身近に触れ、その魅力を体感してもらうことは、横
浜への愛着を高めることに繋がると考えています。
そこで、小中学生も楽しめる歴史的建造物のVR・ARの作成やブロック模型の作成、
地域の学校と連携した歴史を辿るまち歩きツアーの実施等、若い世代に向けた歴史文
化との多様なタッチポイントづくりに新たに取り組んでいきます。

貴重な歴史資産をしっかりと守り、触れ、知る機会をより多く創出することで、市民や来街者の皆様が横浜に愛着を持ち、個性と魅力ある横浜のまちづくりが進み、選ばれる都市の形成につながることを期待して、私の質問を終了します。