ブルーライン新百合ヶ丘までの延伸事業の現状と今後の課題

市営地下鉄

ブルーラインあざみ野駅から新百合ヶ丘駅までの延伸事業

先日の第1回市会定例会に於いて交通局に対し、高速鉄道3号線の延伸、所謂ブルーラインあざみ野駅から新百合ヶ丘駅までの延伸事業について質問を行いました。平成31年1月に事業化が決定され、令和12年度を開業目標としたこの事業ですが、物価高騰やコロナ禍による需要変動など顕在化した新たな課題への対応に追われています。

市民の方々からは令和12年度に本当に開業できるのか?というご質問も度々いただいておりますが、正直、交通局の方々でさえ令和12年度に開業できるか怪しいと漏らしているような状況です。

都筑区の人口を維持していくためには極めて重要な政策

ただし、ブルーラインの延伸は、今後の都筑区の人口を維持していくためには極めて重要な政策となります。
座して待つのではなく、積極的な働きかけが必要となるのは言うまでもありませんので、今後のポイントについて触れて行きたいと思います。延伸のためには交通局の財政状況を改善させなければならない、と考えている方々も多いと思います。
実際私もはじめはそう考えていました。

地下鉄の延伸には国土交通省の認可が必要なのですが、実は国土交通省としては事業者の体力は重要視しておらず、新しい路線の採算性のみを見ております。

既に、地下鉄延伸のルートはある程度決まっており、そのルートの乗降客数などで採算性を試算しているのですが、先ほど触れた物価高騰やコロナ禍による需要変動を鑑みると残念ながら認可を下ろしづらい状況です。

沿線周辺のまちづくりによる需要創出

では、何が必要なのか。それは沿線周辺のまちづくりによる需要創出です。

現在、交通局がまずできる事として、建設コストの削減に向けて動き出しています。これは、資機材調達費用の削減に留まらず、ルート変更も視野に入れた抜本的な削減も意識しての動きとなります。ただし、コスト削減には限界があります。

グリーンラインの川和町駅やブルーラインの下飯田駅の再開発といった例に見られる通り、駅周辺のまちづくりが利用者増加に大きく寄与するのは事実ですので、都市整備局、川崎市を巻き込んだ、まちづくりを中心とした鉄道整備が今後の要となるでしょう。

後は、市長による強いリーダーシップがあれば事業が推進する

現在、交通局は鉄道とまちづくりとの役割分担のもと、都市整備局や川崎市との連携を通じ、設計、土質調査、さらには鉄道事業法、都市計画、環境影響評価といった必要な手続き準備に取り組んでおります。
後は、市長による強いリーダーシップがあれば事業が推進するところまでは来ておりますので、早期事業着手に向け、引き続き全力で議会サイドによる訴えかけをして行きたいと思います。

横浜市会議員:しらい亮次

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