横浜市は昭和45年に乱開発によるみどりの減少に歯止めをかけるべく、横浜市の土地を、開発ができる市街化区域と、開発に規制がかかる市街化調整区域に分けました。
これにより、住宅供給による緑被率の低下はありましたが、過度なみどりの減少に歯止めをかけることができました。まちづくりとして公園も約2,700まで増加し、身近にみどりを感じることができる素晴らしい環境が整ってきたと感じる方も多いのではないでしょうか。
一方で、昨今公園の維持に陰りが見えてきました。みなさんも、公園愛護会という名前を聞いたことがある方も多いと思います。
公園愛護会の皆さまは、横浜市ができない日頃の公園の維持管理をボランティアでやってくださっている方々です。
その公園愛護会の皆さまも高齢化が進み、担い手不足が喫緊の課題となっています。
私も地元都筑区の茅ヶ崎城址公園愛護会の事務局を務めていますが、感覚的に言えば、5年から10年のうちには、立ち行かなくなってしまう公園愛護会が急増してくるのではないかと感じています。
今後公園愛護会が消滅した場合、年間10〜15億もの費用がプラスでかかってしまう
公園を管理しているみどり環境局に調べてもらいましたが、令和7年度の街区・一般公園管理業務の予算は38億1600万円程で、令和3年度と比べると、労務単価と物価上昇による影響で、7億円程増加しています。更に、現在公園愛護会が担っている植栽管理・花壇管理・園地清掃を委託費へ換算した場合、年間10〜15億となります。
つまり、極論ではありますが、今後公園愛護会が消滅した場合、年間10〜15億もの費用がプラスでかかってしまうことになります。
みどりが身近にあることはとても素晴らしいことではありますが、今後のみどりの維持については本気で考えていかなければなりません。
現在、市民や法人の皆さまから、みどりの買取りのためにみどり税をいただいております。
ただ、皆さまも、みどり税を払ってはいるが、何に使われているかわからない、実感しづらいのが正直なところだと思います。
横浜市の内部規約でみどり税は公園の維持管理費には充てられない
みどり税は街路樹の維持管理には充てられているのですが、実は公園の維持管理には使われておりません。
皆さまもみどり税の在り方について色々とご意見があるかとは思いますが、今後発生するみどりの維持には多くのお金がかかります。
現在、横浜市の内部規約でみどり税は公園の維持管理費には充てられない形となっていますが、既にいただいているみどり税をより実感しやすく使うために、内部規約の変更を促し、公園の維持管理にも使えるよう働きかけていきたいと思います。
横浜市会議員:しらい亮次