介護サービスを、未来に残せるか

議員活動

毎年6月中旬、私たち会派は業界要望ヒアリングを行っています。

今年はハードからソフトまで55団体からお話をうかがいました。
中東情勢などによる物価高への対応はほぼ全業界から声があがり、国と連携した迅速な対応が求められます。

その中で今回問題提起したいのは、訪問介護です。
介護保険サービスは、利用者が1〜3割を負担し、残りを私たちみんなの保険料と税金で支える仕組みです。
事業者に入る介護報酬は国が決める公定価格。ここに今、深刻な歪みが生じています。

訪問介護には「要支援」と「要介護」のサービスがあります。

要支援は、介護が必要な状態に至るまでの期間を延ばす、とても大切な役割を担っています。
いわば介護の入り口で、ご本人の生活を支えながら重度化を防ぐ予防的なサービスです。

ところが現場では、要介護に比べて要支援の介護報酬が低く設定されています。
一方で、訪問にかかる時間や手間、移動コストはほとんど変わりません。
結果として、経営を成り立たせるために要介護のみを引き受け、要支援はほとんど取らなくなる事業者が増えています。
それでも「地域の高齢者を支えたい」というプライドで要支援を続けてくださっている事業者さんも多いのが現状です。

ある訪問介護事業者さんからは、こんなお話を聞きました。

「月に100人の利用者さんを抱えても、月の利益は10万円ほど」。
これでは給料を上げることもできず、人材流出も止まりません。
新しい人材の確保も極めて困難です。介護報酬は公定価格のため、本来は国が議論すべき問題ですが、その動きは現場の実感に追いついていません。
超高齢社会のなか、公的に支える仕組みがあるはずの要支援を適切に受けられない状況は、もはや介護サービスの崩壊と言わざるを得ません。

今産まれたばかりの子も、働き盛りの私たちも、誰もが歳を取ります。
決して他人事ではありません。このままでは将来、公的介護が機能せず、介護が「お金で買う時代」になってしまうかもしれません。
座して待つわけにはいかないのです。社会保障の在り方を、財源も含めて、今こそ積極的に議論していかなければなりません。

横浜市は2030年度に308億円の財源不足が見込まれています。

年間最大1,000億円の税収増を見込んだIRも立ち消えとなった今、それに代わる新たな「飯の種」をつくり、社会保障をしっかり支える。
それこそが政治家の仕事です。本気で取り組んでいきます。

横浜市会議員:しらい 亮次

TOP