学校関係工事への新たな支援制度の導入

対策

続・建設業働き方改革

建設業界は長時間労働の常態化、人手不足、後継者問題など多くの課題に直面しています。これらの課題を解決するため、政府は「建設業働き方改革加速化プログラム」を実施し、労働基準法の改正や給与制度の改善などの取り組みを行ってきました。

建設業の働き方改革の一環として、2024年4月からは時間外労働の上限規制が適用されています。これにより、月45時間、年360時間の上限が設けられ、特別な事情がある場合でも単月で100時間未満、複数月平均80時間以内に収める必要があります。また、60時間を超える法定時間外労働の割増賃金率が25%から50%に引き上げられます。

但し、この建設業の働き方改革を実現するためには、発注者が上記内容を理解して、無理のない工期の設定を行う必要があります。

これは当然、横浜市が発注者となる工事も同様です。公共工事では年度内の時期によって工事量に大きな差があり、年度末などの繁忙期には業務量が多く、人材不足や長時間労働が懸念されます。一方、閑散期には業務量が少なく、労働者の収入が不安定となるため、早期の発注、計画的な発注、年度を跨ぐ発注の3つの柱をバランスよく推進し、工期を平準化させる必要があります。

工期の平準化に向けた取り組み

よこはま自民党からの働きかけにより、工期の平準化に関しては、徐々に改善が見られてきました。しかしながら、1〜3月の年度末の工事を減らし、4〜6月の工事を増やせばいいんでしょ、という意識が働きすぎて、逆に4〜6月が忙しくなってしまったというお声が出てきました。こうした数字のマジックに翻弄されることなく、本質的な平準化が今後必要となります。

夏休みの閉庁期間でも工事が可能に

特に学校関係の工事は、授業に支障をきたさないようにするため、長期休暇中に集中して行われるので、無理な工期設定になってしまうことが多々あります。更に、学校には閉庁期間というものがあり、その期間中は職員が不在のため、長期休暇中といえど工事が出来ません。
加えて、閉庁期間以外でも、学校の働き方改革により、鍵を業者に渡すタイミングも難しくなってきました。

この度、こうした現状を改善するために、よこはま自民党の働きかけにより、休日や夏休み期間中に学校工事を実施する際の学校立会いに関する新しい支援制度が導入されました。

この制度は、教育委員会事務局による警備員の手配が可能となるもので、今まで工事の対応のために出勤せざるを得なかった教職員の皆さまと建設業界双方にとって大きなメリットがあります。

働き方改革というのは、必ずその先で皺寄せが発生します。そうした課題を一つずつ解決しながら、各業界の皆さまが働きやすい環境を整備してまいります。

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