会議日:令和8年3月2日
( 予算特別委員会( 健康福祉局 ) )
個別避難計画

最後に、個別避難計画について伺います。
近年の風水害における全体の死者数のうち、65歳以上の高齢者が占める割合は令和元年度台風第19号では約7割、令和2年7月豪雨では約8割を占めるといった調査結果があります。
このような被害を受け、国は災害対策基本法を改正し、自力での避難が困難なことが想定される、高齢者や障害者などのいわゆる「災害時要援護者」の方が安全に避難するためのツールの一つとして個別避難計画の作成を市町村の努力義務としました。
この個別避難計画は「誰と」「どこへ」「どのような経路で」避難するかを記載し、災害に備えます。作成にあたって、国は福祉専門職の作成を推奨することや作成の同意を得ることなどの指針を示しており、当局もこの指針に沿って令和5年度から作成を進めていると聞いております。
そこで、これまでの作成状況について地域福祉保健部長に伺います。

本市では国の指針に基づき、風水害を想定した個別避難計画の作成を進めております。作成対象者は、洪水浸水想定区域等に居住している、要介護3以上の方、または身体障害者手帳1級をお持ちの方となっております。この対象者のうち作成の同意をいただいた方は、現在約4,000人で、令和7年12月末時点で約1,000人の計画が完成しております。引き続き、未作成の方についても計画作成が進むよう、取組を進めてまいります。

さて、本市では現在、風水害を想定した個別避難計画の作成を進めているとのことですが、私はこれに加えて、震災を想定した計画作成も必要であると考えます。しかし、震災を想定した場合の作成対象者は、災害時要援護者名簿に掲載されている約20万人にのぼるため、作成を進めるには多くの課題があります。
風水害と同様の手法で全員分を作成するとなれば、膨大な費用や作成の管理も大きな負担となります。特に作成を支援する福祉専門職や避難支援者などマンパワーが必要となります。
そこで、震災を想定した個別避難計画を効率的に作成すべきと考えますが、地域福祉保健部長へ伺います。

個別避難計画を効率的に作成していくためには、障害や介護などの身体状況、住まいの環境などを踏まえ、順次作成を進めるという方法がございます。また、福祉専門職だけでなく、ご家族に作成いただくなどの手法もございます。
ご指摘いただきましたように対象者が約20万人と非常に多いことから、他都市の事例、ICTの活用なども含めて有効な取組を参考にしつつ、本市に適した効率的な作成方法について、引き続き検討を進めてまいります。

今後も課題に対して丁寧に対応していただき、実効性のある計画を作成していただくようお願いします。
また、個別避難計画の作成を通じて要援護者ご本人やご家族、支援者が災害を自分ごととしてとらえ、防災に対する意識が高まることを期待して、私の質問を終わります。