令和4年度

② 令和4年度決算特別委員会【公共工事の平準化】答弁

会議日:令和5年10月16日
( 決算第二特別委員会( 財政局関係 ) )

公共工事の平準化

しらい亮次

次に、公共工事の平準化に関連して建設業の働き方改革に向けた取組について伺っていきます。

我が党の磯部議員も質問しておりましたが、来年4月からは建設業においても時間外労働の上限規制が適用されることから、建設業の働き方改革の推進は待ったなしの課題となっています。

建設業が長時間労働となる原因の一つとして、繁忙期と閑散期の工事量の差が大きいことが挙げられます。

建設業の方々にお話を伺うと、本市発注の公共工事においても、年度末が履行期限となっている工事の割合が高いために、年度末は休日出勤が必要なほど作業が集中し、現状では残業規制を守れないという声がある一方で、逆に、年度初めは仕事がないので、施工時期を平準化して欲しいという声も多く聞いています。ただでさえ人手不足の状態で、やっと新人が入っても、4月~12月は大丈夫だが、1月~3月で辞めてしまうケースが非常に多いとのことで、なんとかしていかなければなりません。

公共工事の施工時期を平準化していくためには、発注者である横浜市が、発注サイクルの大幅なシフトなど大胆な改革を進める必要があると考えています。

しらい亮次

平準化の推進については、公共事業を担う国や地方自治体が、年間の月毎の平均工事件数のうち、4月から6月の割合を示した平準化率というもの指標として掲げ、これを高めるために取り組んでいます。
そこで、

(1)本市発注工事の平準化率の令和4年度実績値について、ファシリティマネジメント推進部担当部長に伺います。

ファシリティマネジメント推進部担当部長

施行時期の平準化については、中期計画において、「本市発注工事における平準化率」を政策指標として設定し、令和7年度の平準化率0.80を目標値と定めています。

4年度の平準化率の実績値は0.68です。

しらい亮次

施工時期の平準化について中期計画で目標値を設定して取組を進めていることはわかりましたが、現段階で、平準化率の目標値0.80にはもう一歩というところかと思います。

平準化率を向上させるには、4月から6月にかけての年度当初の稼働工事件数を増加させることが必要ですが、建設業の方々からは、3月末に集中している工事件数を、年度を跨いで4月から6月に分散して欲しいという声も伺っています。
そこで

(2)施工時期の平準化を促進するための取組について、ファシリティマネジメント推進室長に伺います。

ファシリティマネジメント推進室長

3月末工期の工事を削減し、4月から6月に稼働する工事を増やすためには、年度を跨ぐ工事を増やすことが必要です。これまでも早期発注や債務負担を活用してきましたが、5年度はこれに加えて工期1年未満の工事についても債務負担行為を設定しています。

現状では道路修繕工事等、一部の工事にとどまっているため、今後その他の発注工事にも拡充していきたいと考えています。

しらい亮次

平準化を促進するための取組を進めていることはわかりました。

どこの局がよくて、どこの局がもう少し頑張らないといけないのかをはっきりさせるために、ファシリティマネジメントの方々に局毎の平準化率と、進まない理由を教えてもらいましたが、その中で、比較的平準化率が低い建築局の「自局でのコントロールが効きづらい」という理由に着目しました。

これは他の局からの発注が多いという性格上、コントロールがしにくいということでありますが、発注元の局ごとの契約件数を見てみると、教育委員会からの発注の割合が多い現状がわかっています。そのため、公共事業において平準化を浸透させるためには、学校の修繕工事などにおいても積極的に取り組む必要がありますが、卒業式や入学式などの行事や、騒音や振動の出る工事が授業実施期間は難しいなど、様々な制約があるために平準化が進んでいないとも聞いています。

さきほど、発注サイクルの前倒しを進めるために、債務負担行為の設定をして、年度を跨ぐ工事を発注しているとお聞きしましたが、例えば2月補正で対応していた工事を12月補正で対応することで年度内に契約できれば、春休み期間中の工事が可能になり、学校工事の平準化ももっと進んで行くのではないでしょうか。
そこで、

(3)発注サイクルの前倒しを更に進める意気込みについて、副市長の見解を伺います。

副市長

将来にわたり公共工事等の品質を確保するためには、労働環境の整備に資する、施工時期の平準化を促進することが重要であると認識しています。

発注サイクル全体の前倒しが図れるよう、様々な制約はありますが、ご指摘の点を踏まえて、局ごとの執行管理を徹底するとともに、工事ごとの条件を踏まえて、債務負担行為の活用を工夫するなど、しっかり対応してまいります。

中期計画に掲げた平準化率の目標について、7年度までの目標となっていますが、少しでも早く達成するよう、前倒しで令和6年度の達成を目指し、取組を加速していきます

しらい亮次

取組を強力に進めていく姿勢を聞いて、頼もしく思います。 引続き力強く推進していただくことを要望して、次の質問に移ります。

次の質問は、都筑区あゆみが丘市有地の利活用です。
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https://shirairyoji.com/2023/10/23/answer-15/

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