会議日:令和6年3月6日
( 予算第二特別委員会( 政策局 ) )
よこはまグッドバランス企業認定 【政策局】
次に、よこはまグッドバランス企業認定事業について伺います。
よこはまグッドバランス企業認定事業は、女性の活躍やワーク・ライフ・バランスを推進するため、誰もが働きやすい職場づくりを積極的に進める市内企業を認定する事業で、平成19年度から実施しています。
この認定制度を通じて、企業が制度や働き方を見直し、より働きやすい職場となることで、従業員の意欲や生産性の向上につながり、対外的なイメージアップに繋がったとの声が寄せられているとも聞いています。
認定企業数は事業開始当初の10社から順調に伸び、令和5年度の認定企業は233社にまで増加しました。この事業を通して、市内の企業に取組が広がってきていると感じますが、この認定制度の対象は、従業員数300人以下の市内企業に限定されています。
そこで、なぜ
(1)申請要件を従業員数300人以下としているのか、男女共同参画担当理事に伺います。
この事業を開始した15年前は、国が憲章や行動指針を策定し、本格的にワーク・ライフ・バランスの推進を始めた時期になります。社会全体での理解や取組は十分に進んでいない中で、中小規模の企業が自らワーク・ライフ・バランスの推進に取り組むことは難しく、市の後押しが必要であると考えまして、認定対象を従業員数300人以下としています。
横浜市は、市内企業の約99%が中小企業です。マンパワーや、知識、ノウハウなどの面で、ワーク・ライフ・バランスを推進する体制が十分に整っている企業ばかりではないと思います。そのような状況を捉え、中小企業を後押しし、認定企業が増えていることからも、この取組は一定の成果を上げていると考えます。
現在、「よこはまグッドバランス企業認定」のように企業を認定・認証している制度は、「横浜型地域貢献企業」「横浜健康経営認証」「Y-SDGs」があります。令和4年度には、この4つの認定・認証を取得した企業を対象とする「横浜グランドスラム企業表彰」が創設されました。
しかし、よこはまグッドバランス企業認定のみ従業員300人以下の企業を対象としているため、300人を超える企業は「グランドスラム企業表彰」の対象外となっています。一部の企業においては、他の3つの認定・認証を取得し、さらに、働きやすい職場づくりを積極的に進めていても、グランドスラム企業として表彰されません。 そのような状況を鑑み、令和5年第1回定例会予算関連質疑において、我が党の黒川議員から、企業規模にかかわらず全ての市内企業がよこはまグッドバランス企業認定の対象とすべきと質問し、対象となる企業規模について検討するとの答弁がありました。
このような状況も踏まえ、
(2)よこはまグッドバランス企業認定制度をどう見直していくのか、男女共同参画担当理事に伺います。
より多くの企業の皆様がグランドスラム企業として御活躍いただけるよう、令和6年度から、従業員数が300人を超える企業も認定の対象といたします。さらに、認定期間を2年から4年に延長し、グランドスラム企業表彰の対象である他の制度と揃えるなど、事業者の事務負担を軽減し、分かりやすい制度となるよう改善をいたします。
今回、対象企業の人数要件の撤廃だけでなく、認定期間なども見直したことは評価できます。
横浜の企業の持続的な発展と市内経済の活性化のためには、市内企業が積極的に女性活躍やワーク・ライフ・バランスなど働きやすい職場環境づくりを推進していくことも必要であり、そのためには今後も多くの企業が認定を取得し、取組を広げてほしいと思います。
そこで、
(3)より多くの企業の認定取得に向けて、6年度はどのように取り組むのか、男女共同参画担当理事に伺います。
制度の変更を踏まえて、企業向けウェブサイト等による広報の充実や、動画による分かりやすい制度の解説、さらに、働きやすい職場づくりセミナーを実施しまして、応募企業を増やしてまいります。新規の応募企業に対しては、社会保険労務士を派遣しアドバイスを行うなど、きめ細かく丁寧に支援をしてまいりまして、この取組をしっかりと進めてまいります。
企業の規模にかかわらず、誰もが生き生きと働くことができるような市内企業が増え、この取組を通じて市内企業の発展につながることを期待します。