会議日：令和6年2月27日
（ 予算第二特別委員会（ にぎわいスポーツ文化局 ) ）
ＭＩＣＥ誘致 【ＭＩＣＥ振興課】
次に、ＭＩＣＥの誘致について質問してまいります。
ＭＩＣＥは、我が国の成長戦略における重要な柱のひとつであり、昨年３月に閣議決定された「観光立国推進基本計画」では、令和７年までにアジア最大の国際会議開催国になるという目標が掲げられるなど、国を挙げて取り組むべき重要施策として位置付けられているところです。
ＭＩＣＥの開催は、経済・消費活動の裾野が広く、参加者の滞在期間が長いため、一般的な観光客以上に地域への経済効果が見込まれ、本市の持続的な成長にとって非常に重要な施策であると考えています。
ＭＩＣＥの誘致は、国際的な都市間競争が激化していると認識しており、開催地として選ばれる都市であり続けるためには、戦略的に取り組むべきと考えますが、６年度予算では、ＭＩＣＥマーケティングの機能強化に取り組むと伺っています。
そこで、
(1) ＭＩＣＥマーケティング機能強化の取組内容について、
《観光ＭＩＣＥ振興部長》に伺います。
ＭＩＣＥ開催都市としての競争力強化を狙いとして、誘致のマーケティング機能を強化しています。
まず、全世界約２万の国際会議の情報を有する国際会議協会のデータを活用し、横浜への誘致の可能性がある国際会議の情報を洗い出します。
更に、洗い出した会議ごとに、その開催地の決定に関与するキーパーソンの情報を収集し、新たな誘致案件の獲得に繋がるデータベースを構築していきます。
こちらの写真は、昨年５月にパシフィコ横浜で開催された「第22回国際自動制御連盟総会」の様子です。世界各国から訪れた3,000人以上の参加者でにぎわう様子が見られました。
また、会議の開催にあわせて、次世代育成事業として、「子どもたちのためのプログラミング教室」が開催され、横浜の未来を担う子供たちが専門性の高い内容を学び、将来を考える機会が提供されるとともに、同時に開催された展示会に市内企業が出展し、国内外の研究者とのネットワークを構築するなど、ＭＩＣＥ開催による経済的・社会的な効果が市内に広く波及したと認識しています。
このように、素晴らしい効果を横浜にもたらす国際会議をもっともっと誘致していくべきだと考えますが、そのためには、本市で開催するメリットが高い会議の情報をより多く収集するためのマーケティング活動が重要になります。
コロナ禍においては、対面でのセールス活動が難しい状況が続いたとのことですが、制約がなくなった今こそ、マーケティングを踏まえて、積極的に誘致セールスを進めていただきたいと思います。
そこで、
(2) 今後のＭＩＣＥ誘致の取組内容について、《観光ＭＩＣＥ振興部長》に伺います。
マーケティングを踏まえて、ターゲット会議の主催者となる大学や学会等の国際キーパーソンとのネットワーク構築とセールス強化に取り組みます。
更に、海外主催者と円滑に交渉できるネイティブの専門人材をＤＭＯが新たに採用することで、海外における商談会等の海外セールスを強化します。また、ＭＩＣＥ専門誌やＳＮＳ等を通じて主催者へのプロモーション強化に取り組むなど、積極的な誘致活動を展開します。
こちらの写真は2019年にパシフィコ横浜で開催された「第７回アフリカ開発会議」の様子です。
20年連続で国際会議開催件数１位の実績を誇るパシフィコ横浜を有する本市は、我が国におけるＭＩＣＥのトップランナーであると認識しています。
コロナ禍においては、大きな打撃を受けたＭＩＣＥでしたが、水際対策の緩和・５類への移行等の段階を経て、ようやくコロナ前のように開催できる状況が戻ってきました。
本市を代表するＭＩＣＥ施設であるパシフィコ横浜の利用件数は、コロナ前の元年度を超える水準まで回復したと伺っていますが、市内経済活性化のためには、パシフィコ横浜ノースも最大限活用し、今後はさらに多くのＭＩＣＥを誘致していくべきではないでしょうか。
そこで、
(3) 市内経済活性化に向けた今後のＭＩＣＥ誘致の方向性
について、《局長》に伺います。
ＤＭＯを中心として、パシフィコ横浜をはじめとした会議施設やホテル、大学、研究開発拠点やグローバル企業など、多様なステークホルダーとの連携関係を構築し、ＭＩＣＥ開催地としての競争力をオール横浜で高めていきます。
こうした取組を通じ、世界から多数の参加者が来訪される経済効果の高い中大型の国際会議・医学会議やビジネスイベントの誘致を一層加速させ、より多くの会議を呼び込み、更なるにぎわいを創出し、市内経済の活性化に繋げていきます。
第９回アフリカ開発会議の開催もいよいよ来年に迫ってきました。今回の開催も「グローバルＭＩＣＥ都市」としてのさらなる飛躍に繋げていただくことを期待して、次の質問に移ります。
